2012年12月29日土曜日

20―光光影 出出出―凸凸凹 凸凸凸

 噴出。
 火山が爆発し溶岩が噴き出る。
 液体でも一点に力が集まれば強固になる。だがそれは長続きし
ない。
 じっとがまんしていれば、いずれ落ち着く。
 3+1=+4:木曜日の午前***固まって安定する。形が見
えてくる。

¦¦|¦¦¦ 雷地豫(らいちよ)

○易経の解釈

 豫(よ)は前兆ということで、時代の変わり目や世代交代が起
きる可能性がある。

 初六は、かけ声倒れになる。損失が大きい。
 六二は、何事にも動じない。そして、あっけなく終わる。信念
を貫いて得るものがある。
 六三は、用心深い。だから、好機を逃す。決断が遅ければ利益
は失われる。
 九四は、行動する好機だ。実行すれば大いに得ることができる。
余計なことに惑わされず、集中すること。支援も得ることができ
る。
 六五は、たびたび障害が発生する。しかし、そのたびに切り抜
ける。
上六は、未経験なことに直面している。そのつど修正していけ
ば、問題はない。

○易経の読み下し文

 豫(よ)は、侯(きみ)を建て師(いくさ)を行(や)るに利
ろし。

 初六は、鳴豫(めいよ)す。凶なり。
 六二は、介(かた)きこと石のごとし。日を終えず。貞にして
吉なり。
 六三は、盱豫(くよ)す。悔(く)ゆ。遅ければ悔いあり。
 九四は、由豫(ゆうよ)す。大いに得ることあり。疑うことな
かれ。朋の盍(あい)、簪(あつ)まらん。
 六五は、貞疾あり。恒(つね)に死せず。
上六は、冥豫(めいよ)す。成れるも渝(か)うることあれば、
咎なし。

○易経の原文

 豫、利建侯行師。

 初六、鳴豫。凶。
 六二、介于石。不終日。貞吉。
 六三、盱豫。悔。遲有悔。
 九四、由豫。大有得。勿疑。朋盍簪。
 六五、貞疾。恆不死。
 上六、冥豫。成有渝、无咎。

2012年12月22日土曜日

19―光光影 出出入―凸凸凹 凸凸凹

 活動。
 雷は静電気をためて放電する。
 エネルギーがたまっているのに使わなければ手におえなくなる。
 有効に利用すれば利益になるが、間違うと損害が出る。また、
知識がいくらあっても使わなければ意味がない。
 3+3=+6:土曜日の午前***揺れ動く。力を発揮する。

¦¦|¦¦| 震為雷(しんいらい)

○易経の解釈

 震は、ひびきわたるということで、くまなく情報が行き渡る。
それは人々を動揺させる。また、感動させたり、楽しませたりも
する。情報は人の行動を左右するが、嘘もあるので鵜呑みにしな
いことだ。

 初九は、情報は人々を動揺させる。また、感動させたり、楽し
ませたりもする。有益なものだ。
 六二は、情報は疑わしい。しかし、たとえ損をしても情報を得
て、行動にいかしたほうがいい。損失を悔やむことはない。いず
れ利益は戻ってくる。
 六三は、情報を聞いて我を忘れる。その情報を受け入れ、冷静
に対処することだ。
 九四は、情報に惑わされて、行動ができなくなる。
 六五は、情報に左右されて、何を信じていいか分からなくなる。
自らの意思を尊重して、決断することだ。
 上六は、情報が多すぎて収集がつかない。色々な情報に目移り
がする。そのまま行動すれば災いがある。一旦、情報を遠ざけて、
別の視点で見れば、戸惑うことはない。その結果、重要な情報を
失ってもやむおえない。

○易経の読み下し文

 震は、亨る。震の来るとき虩虩(げきげき)たり。笑言、啞啞
(あくあく)たり。震は百里を驚かせども、匕鬯(ひちょう)を
喪(うしな)わず。

 初九は、震の来るとき虩虩たり。後には笑言、啞啞たり。吉な
り。
 六二は、震の来るとき厲(あや)うし。億(はか)りて貝を喪
い、九陵に躋(のぼ)る。逐(お)うことなかれ。七日にして得
ん。
 六三は、震いて蘇蘇(そそ)たり。震いて行けば眚(わざわい)
なし。
 九四は、震いて遂に泥(なず)む。
 六五は、震いて往くも来るも厲うし。意(はか)りて有事を喪
うことなかれ。
 上六は、震いて索索(さくさく)たり。視ること矍矍(かくか
く)たり。征けば凶なり。震うことその躬(み)においてせず、
その隣においてすれば、咎なし。婚媾(こんこう)言あり。

○易経の原文

 震、亨。震來虩虩。笑言啞啞。震驚百里、不喪匕鬯。

 初九、震來虩虩。後笑言啞啞。吉。
 六二、震來厲。億喪貝、躋于九陵。勿逐。七日得。
 六三、震蘇蘇。震行无眚。
 九四、震遂泥。
 六五、震往來厲。億无喪有事。
 上六、震索索。視矍矍。征凶。震不于其躬、于其鄰、无咎。
婚媾有言。

2012年12月15日土曜日

18―光光影 出入入―凸凸凹 凸凹凹

 略奪。
 富めるものは奪われる。
 物欲があるのは悪いことではないが、目立ち過ぎると恨まれる。
また、奪われたと思う心が貧しさを呼ぶ。
 物は循環して役に立つので、いつまでも抱え込まない。
 3+2=+5:金曜日の午前***集結する。力を貯めている。

¦¦|¦|| 雷沢帰妹(らいたくきまい)

○易経の解釈

 帰妹(きまい)は目下が先に動くということで、先走った行動
は災いのもとだ。得るものはない。

 初九は、目下には補佐役をつける。そうすれば、少しはましだ
ろう。役目はなしとげられる。
 九二は、苦労は報われない。それでも不満を抑えていたほうが
いい。
 六三は、目下には簡単な役目を与える。それを繰り返して経験
をさせ、補佐役にする。
 九四は、目下の失敗には目をつむる。育てるのには時間がかか
るのだ。
 六五は、目下に大役を与えよう。今は未熟に見えてもかまわな
い。いずれ大いに活躍するだろう。その経験から得るものがある。
 上六は、役目が果たせず、経験も役に立たない。得るものはな
い。

○易経の読み下し文

 帰妹(きまい)は、征けば凶なり。利ろしきところなし。

 初九は、帰妹に娣(てい)をもってす。跛(あしなえ)能く履
む。征けば吉なり。
 九二は、眇(すがめ)能く視る。幽人の貞に利ろし。
 六三は、帰妹に須(しゅ)をもってす。反(かえ)り帰(とつ)
ぐに娣(てい)をもってす。
 九四は、帰妹に期(とき)を愆(あやま)る。帰ぐを遅(ま)
つこと時あり。
 六五は、帝乙(ていいつ)妹を帰がしむ。その君の袂(たもと)
は、その娣(てい)の袂の良きにしかず。月望に幾(ちか)し。
吉なり。
 上六は、女、筐(かご)を承(う)けて実なく、士、羊を刲
(さ)くに血なし。利ろしきところなし。

○易経の原文

 歸妹、征凶。无攸利。

 初九、歸妹以娣。跛能履。征吉。
 九二、眇能視。利幽人之貞。
 六三、歸妹以須。反歸以娣。
 九四、歸妹愆期。遲歸有時。
 六五、帝乙歸妹。其君之袂、不如其娣之袂良。月幾望。吉。
 上六、女承筐无實、士刲羊无血。无攸利。

2012年12月8日土曜日

17―光光影 出入出―凸凸凹 凸凹凸

 養育。
 雷雨により植物がいきいきと成長していく。
 やさしさだけでなく、時にはきびしさも必要。
 傷つくことを恐れていては、困難な状況にでくわした時、対処
できない。
 常に距離をおいてサポートする。
 3+0=+3:水曜日の午前***流される。逆らえば傷つく。

¦¦|¦|¦ 雷水解(らいすいかい)

○易経の解釈

 解は、ばらばらに引き裂かれるということで、安全な場所にい
ること。重要な用事がなければ外出はやめて退きかえしたほうが
いい。重要な用事があるのなら、速やかに片付けること。

 初六は、まきぞえになることはない。
 九二は、収穫があり、吉報もえられる。努力がみのる。
 六三は、背伸びをして、恨みをかうようなことをしている。い
ずれ反発が起きる。
 九四は、腐れ縁を断ち切り、出直して質素にする。そうすれば、
本当の親友が見つかる。
 六五は、余分な物は分け与えれば、社会貢献できる。皆の信頼
を得られるだろう。
 上六は、生命の危険など正当な理由があれば、他人の物を拝借
してもかまわない。それで利益を得ることも許される。

○易経の読み下し文

 解は、西南に利ろし。往く所なければ、それ来り復(かえ)っ
て吉なり。往くところあれば、夙(はや)くして吉なり。

 初六は、咎なし。
 九二は、田(かり)して三狐を獲、黄矢を得たり。貞しければ
吉なり。
 六三は、負い且つ乘り、寇(あだ)の至ることを致す。貞しけ
れども吝なり。
 九四は、而(なんじ)の拇(おやゆび)を解く。朋至りて斯
(ここ)に孚あり。
 六五は、君子、維(こ)れ解くことあらば、吉なり。小人に孚
(まこと)あり。
 上六は、公もって隼(はやぶさ)を高墉(こうよう)の上に射
る。これを獲て利ろしからざることなし。

○易経の原文

 解、利西南。无所往、其來復吉。有攸往、夙吉。

 初六、无咎。
 九二、田獲三狐、得黄矢。貞吉。
 六三、負且乘、致寇至。貞吝。
 九四、解而拇。朋至斯孚。
 六五、君子維有解、吉。有孚于小人。
 上六、公用射隼于高墉之上、獲之无不利。

2012年12月1日土曜日

16―光影影 入入出―凸凹凹 凹凹凸

 結束。
 不安な暗闇の中で火を囲み警戒する。
 存在しない幻想に惑わされて判断を誤る。
 恐怖がささいな事を重大に見せているだけ。
 集団の意思を統一する。
 2-1=+1:月曜日の午前***光に照らされる。認識され
る。

¦||||¦ 沢風大過(たくふうたいか)

○易経の解釈

 大過は大き過ぎるということで、かろうじて持ちこたえている。
逃げたほうがいい。そうすればやり直せる。

 初六は、用心深い。だからつけ入る隙がない。
 九二は、退く時を知らず、利益をむさぼっている。いいのは今
のうちだけだ。
 九三は、かろうじて持ちこたえているだけ。このままでは災い
を避けられない。
 九四は、持ちこたえる力がある。だから得るものがある。しか
し、他に気をとられると、足をすくわれる。
 九五は、明らかに粉飾して、支持者を集めている。騙している
わけではないので、責めることはできないが、誉められることで
もない。
 上六は、機会を失っているのに行動し、利益を失っている。や
がては破綻するが、いい経験になるだろう。

○易経の読み下し文

 大過は、棟(むなぎ)が橈(たわ)む。往くところあるに利ろ
し。亨る。

 初六は、藉(し)くに白茅(はくぼう)を用う。咎なし。
 九二は、枯楊が稊(ひこばえ)を生じ、老夫その女妻を得たり。
利ろしからざることなし。
 九三は、棟が橈む。凶なり。
 九四は、棟が隆(たか)し。吉なり。他あれば吝なり。
 九五は、枯楊が華(はな)を生じ、老婦その士夫を得たり。咎
もなく誉れもなし。
 上六は、過ぎて渉(わた)り、頂きを滅す。凶なれども咎なし。

○易経の原文

 大過、棟橈。利有攸往。亨。

 初六、藉用白茅。无咎。
 九二、枯楊生稊、老夫得其女妻。无不利。
 九三、棟橈。凶。
 九四、棟隆。吉。有他吝。
 九五、枯楊生華、老婦得其士夫。无咎无譽。
 上六、過渉滅頂。凶无咎。

2012年11月24日土曜日

15―光影影 入入入―凸凹凹 凹凹凹

 遭難。
 普段慣れた場所でも霧が濃くなれば迷う。
 信頼していた人に裏切られるような気がする。
 だけど本当は自分が裏切っている。
 優しい嘘に惑わされないように。
 2-3=-1:月曜日の午後***散らばる。小さく弱い存在。

¦||||| 沢天夬(たくてんかい)

○易経の解釈

 夬(かい)は決断ということで、自ら行動しなければいけなく
なる。だから正しいことでも罵声をあびせられたり、危ないめに
あうかもしれない。まずは手本を示す。あせって強引な手段を使っ
てはいけない。そうすれば行動してもなしとげられる。

 初九は、勇み足になっている。行動しても成果は得られず、損
失がある。
 九二は、警戒を厳重にしておく。だから不測の事態にも対処で
きる。
 九三は、余計なことにまで首を突っ込んでいる。だから痛いめ
にあう。退く決断もひつようだ。誰にも認められず、馬鹿にされ
ることがあったとしても、それは汚点にはならない。
 九四は、言っていることに根拠がない。だから決断ができない
のだ。もう一度、最初から手順をふめば、間違いにも気づくだろ
う。そうしなければ誰も従わない。
 九五は、馴れ合いになり、抜け出れなくなっている。それを断
ち切るべきだ。かたよらず中立の立場になることだ。
 上六は、情けをかけたり、未練を残すな。そうしないと結果は
最悪になる。

○易経の読み下し文

 夬(かい)は、王庭に揚(あ)ぐ。孚ありて号(さけ)び、厲
(あやう)きことあり。告ぐること邑(ゆう)よりす。戎(じゆ
う)に即(つ)くに利ろしからず。往くところあるに利ろし。

 初九は、趾(あし)を前(すす)むるに壯(さか)んなり。往
きて勝たざるを咎となす。
 九二は、惕(おそ)れて号(さけ)ぶ。莫夜(ぼや)に戎(じゅ
う)あれども恤(うれ)うることなかれ。
 九三は、頄(つらぼね)に壯んなり。凶あり。君子は夬(さ)
るべきを夬(さ)る。独り行きて雨に遇い、もし濡れれば慍(い
か)らるることあれども、咎なし。
 九四は、臀(しり)に膚(はだえ)なし。その行くこと次且
(ししょ)たり。羊を牽(ひ)けば悔亡ぶ。言を聞くも信ぜず。
 九五は、莧陸(けんりく)なり。夬るべきを夬る。中行なれば
咎なし。
 上六は、号ぶことなかれ。終に凶あり。

○易経の原文

 夬、揚于王庭。孚號、有厲。告自邑。不利卽戎。利有攸往。

 初九、壯于前趾。往不勝爲咎。
 九二、惕號。莫夜有戎勿恤。
 九三、壯于頄。有凶。君子夬夬。獨行遇雨、若濡有慍、无咎。
 九四、臀无膚。其行次且。牽羊悔亡。聞言不信。
 九五、莧陸。夬夬。中行无咎。
 上六、无號。終有凶。

2012年11月17日土曜日

14―光影影 入出入―凸凹凹 凹凸凹

 渦潮。
 二つの異なる水の流れが交わり、勢いを増す。
 遠くにいても影響があり、呑み込まれる。
 来るべきものは避けることができない。
 自然に身を預ける。
 2-2=-0:日曜日の午後***揺さぶられる。影響を受け
る。

¦|||¦| 沢火革(たくかかく)

○易経の解釈

 革はあらためるということで、それには長い間の反省がともなっ
ていなければならない。それがあってこそ人の心に訴えることが
でき、理解を得られる。だから、保守的な者とのわだかまりも消
える。

 初九は、あらためるにはまだ早い。
 六二は、機会をみてあらためる。実行すれば達成でき、混乱は
ない。
 九三は、強引にあらためれば災いがある。正当性があってもく
つがえされる。時間をかけて、よく説明をすれば理解を得られる。
 九四は、素直に反省する。間違いを認めてあらためれば、非難
されることはなく、信頼される。
 九五は、理解がゆきとどき、機が熟しているので、無理なくあ
らたまる。
 上六は、社会が大きくあらたまる。だけど、ほとんどの者が表
向きは従っているだけだ。気をよくしていれば反発が起きる。慣
れるまでは理解を得る努力をするといい。

○易経の読み下し文

 革は、已日(いじつ)にしてすなわち孚(まこと)とせらる。
元いに亨り、貞しきに利ろし。悔亡ぶ。

 初九は、鞏(かた)むるに黄牛の革を用う。
 六二は、已日にしてすなわちこれを革(あらた)む。征けば吉
にして咎なし。
 九三は、征けば凶なり。貞しけれども厲(あや)うし。革言
(かくげん)三たび就(な)れば、孚あり。
 九四は、悔亡ぶ。孚ありて命を改むれば、吉なり。
 九五は、大人虎変すとは、いまだ占わずして孚あり。
 上六は、君子は豹変す。小人は面を革む。征けば凶なり。居れ
ば貞しくして吉なり。

○易経の原文

 革、已日乃孚。元亨利貞。悔亡。

 初九、鞏用黄牛之革。
 六二、已日乃革之。征吉无咎。
 九三、征凶。貞厲。革言三就、有孚。
 九四、悔亡。有孚改命、吉。
 九五、大人虎變。未占有孚。
 上六、君子豹變。小人革面。征凶。居貞吉。

2012年11月10日土曜日

13―光影影 入出出―凸凹凹 凹凸凸

 帰巣。
 目的を達成して巣に帰る。
 順調に仕事が終わり、緊張から開放される。
 レジャーが盛んになり、遊び方が多様化する。
 遊びは食事の次に必要なものだ。
 2-0=+2:火曜日の午前***軌道に乗る。目標を見つけ
る。

¦|||¦¦ 沢山咸(たくざんかん)

○易経の解釈

 咸(かん)はゆきわたるということで、意思の疎通ができてい
る。ことが順調にはこぶだろう。協力しあうのはいいことだ。

 初六は、影響力がほんのわずかしかない。
 六二は、悪影響がある。いずれ災いになる。一旦停止して様子
をみることだ。
 九三は、他人に左右されている。しょせんは猿真似だ。実行し
ても得るものはない。
 九四は、積極的な行動は無駄ではなく、悔いも残らない。消極
的に行動したのでは、賛同する者は少ない。
 九五は、無反応だ。良いことにも悪いことにも全く影響されな
い。
 上六は、すぐに影響されて、騒ぎ立ててしまう。

○易経の読み下し文

 咸(かん)は、亨る。貞しきに利ろし。女を取(めと)るは吉
なり。

 初六は、その拇(おやゆび)に咸ず。
 六二は、その腓(こむら)に咸ず。凶なり。居れば吉なり。
 九三は、その股(もも)に咸ず。執(まも)りてそれ隨う。往
けば吝なり。
 九四は、貞しければ吉にして悔亡ぶ。憧憧(しょうしょう)と
して往来すれば、朋(とも)のみ爾(なんじ)が思いに従う。
 九五は、その脢(せじし)に咸ず。悔なし。
 上六は、その輔(ほ)、頬舌(きょうぜつ)に咸ず。

○易経の原文

 咸、亨。利貞。取女吉。

 初六、咸其拇。
 六二、咸其腓。凶。居吉。
 九三、咸其股。執其隨。往吝。
 九四、貞吉悔亡。憧憧往來、朋從爾思。
 九五、咸其脢。无悔。
 上六、咸其輔頬舌。

2012年11月3日土曜日

12―光影影 出出出―凸凹凹 凸凸凸

 俊足。
 足が速く、姿が見えない。
 情報があっという間に広まる。
 良い情報は利益にならず、悪い情報は収拾できない。
 宣伝には有利。
 2+1=+3:水曜日の午前***流される。逆らえば傷つく。

¦||¦¦¦ 沢地萃(たくちすい)

○易経の解釈

 萃(すい)は集まるということで、社会が形成される。だから
優秀な人材も集まって来る。その中には経験者が多くいる。それ
は社会の宝だ。そうした人材を登用すればいい。奇抜な提案でも
採用すればいい。実行すれば成果が得られるだろう。

 初六は、新しい社会なので安定していない。秩序が乱れること
もあり、悪人が集まることもある。そうした時には声をあげ、団
結して毅然とした態度でいれば、発展の力となる。心配すること
はない。そうしたところに災いはない。
 六二は、譲り合えばうまくいく、だから災いはない。信頼があ
るので気をつかわなくていい。
 六三は、人が集まらず、閑古鳥が鳴いている。得るものがない。
無理をしても災いはないが、得るものもない。
 九四は、大いに栄えて、災いはない。
 九五は、大勢の人がいてこその地位なのだ。だから混乱があっ
ても災いとはいえない。たとえ不満な者がいても、誠意をつくし
て不満を聞いていれば、誤解も解ける。
 上六は、人望が得られない。相手にされていないので災いもな
い。

○易経の読み下し文

 萃(すい)は、亨る。王有廟に仮(いた)る。大人を見るに利
ろし。亨る。貞しきに利ろし。大牲(たいせい)を用いて吉なり。
往くところあるに利ろし。

 初六は、孚(まこと)あるも終わらず。すなわち乱れ、すなわ
ち萃(あつ)まる。もし号(さけ)べば、一握(いちあく)して
笑いをなさん。恤(うれ)うることなかれ。往けば咎なし。
 六二は、引けば吉にして、咎なし。孚あればすなわち禴(やく)
を用うるに利ろし。
 六三は、萃如(すいじょ)たり、嗟如(さじょ)たり。利ろし
きところなし。往けば咎なけれど、小しく吝なり。
 九四は、大吉にして、咎なし。
 九五は、萃めて位を有(たも)つ。咎なし。孚とせられざれど
も、元永貞なれば、悔亡ぶ。
 上六は、齎咨(せいし)、涕洟(ていい)す。咎なし。

○易経の原文

 萃、亨。王假有廟。利見大人。亨。利貞。用大牲吉。利有攸往。

 初六、有孚不終。乃亂乃萃。若號一握爲笑。勿恤。往无咎。
 六二、引吉、无咎。孚乃利用禴。
 六三、萃如、嗟如。无攸利。往无咎小吝。
 九四、大吉、无咎。
 九五、萃有位。无咎。匪孚、元永貞、悔亡。
 上六、齎咨、涕洟。无咎。

2012年10月27日土曜日

11―光影影 出出入―凸凹凹 凸凸凹

 散布。
 タンポポの種が風に乗って散らばっていく。
 どこで生まれ、生活しなければいけないかは誰にも分からない。
 立地条件のいい場所があるとは限らないし、それが不利になる
ようでは存在価値がない。
 与えられた条件をよく調べ、適応することだ。
 2+3=+5:金曜日の午前***集結する。力を貯めている。

¦||¦¦| 沢雷隨(たくらいずい)

○易経の解釈

 隨(ずい)は「老いては子に従え」ということで、それでこそ
伝統が継承され、秩序が保たれるのだ。だから、混乱が起きない。

 初九は、決まりも変わることがある。それが公平ならば従えば
いい。そのためには外に目を向けて情報交換を緊密にしておく。
 六二は、未熟な我が子にちやほやしていては、優秀な人材はい
なくなる。
 六三は、優秀な人材を登用すれば、未熟な我が子の教育になる。
優秀な人材なのだから任せておけば得るものがある。人を見る目
があるかどうかが問題だ。
 九四は、新旧交代しているのに、旧人に従っている。それが正
当だとしても災いをこうむる。しかし、裏切ることなく、忠実な
のだから、新人にも信頼されるので、すべてを失うということは
ない。
 九五は、適材適所が分かっている。だから、順調なのだ。
 上六は、部下の気持ちをよく把握しているので、部下は従い、
はむかうことがない。部下が名誉を高めてくれるのだ。

○易経の読み下し文

 隨(ずい)は、元いに亨りて貞しきに利ろし。咎なし。

 初九は、官渝(かわ)ることあり。貞しければ吉なり。門を出
でて交われば功あり。
 六二は、小子に係りて、丈夫を失う。
 六三は、丈夫に係りて、小子を失う。隨いて求むることあれば
得。貞に居るに利ろし。
 九四は、隨いて獲ることあり。貞しけれども凶なり。孚あり、
道に在りて明らかなれば、何の咎かあらん。
 九五は、嘉に孚なり。吉なり。
 上六は、これを拘(とど)め係(つな)ぎ、すなわち従いて、
これを維(つな)ぐ。王もって西山に亨(きょう)す。

○易経の原文

 隨、元亨利貞。无咎。

 初九、官有渝。貞吉。出門交有功。
 六二、係小子、失丈夫。
 六三、係丈夫、失小子。隨有求得。利居貞。
 九四、隨有獲。貞凶。有孚、在道以明、何咎。
 九五、孚于嘉。吉。
 上六、拘係之、乃從維之。王用亨于西山。

2012年10月20日土曜日

10―光影影 出入入―凸凹凹 凸凹凹

 探索。
 はぐれて見失ったものを探しまわる。
 貴重なものだからこそ探しているのだ。
 手がかりが得られず、途方にくれる。
 動くものならば、待つことも探していることになる。
 2+2=+4:木曜日の午前***固まって安定する。形が見
えてくる。

¦||¦|| 兌為沢(だいたく)

○易経の解釈

 兌(だ)は理解され、信用されるということで、皆に受け入れ
られる。それを裏切るようなことをしないことだ。

初九は、調和している。だから得るものがある。
 九二は、誠意が通じる。だから疑いがはれて、認められる。
 六三は、一人勝ちしている。いずれ災いがある。
 九四は、公正な取引をしている。だから利益は少ないが、その
道を貫けば、安泰だ。
 九五は、だまされやすい性格だ。なんでも信用すれば、危険な
めにあう。
 上六は、えこひいきをしている。

○易経の読み下し文

 兌(だ)は、亨る。貞しきに利ろし。

初九は、和して兌(よろこ)ぶ。吉なり。
 九二は、孚(まこと)ありて兌ぶ。吉にして、悔亡ぶ。
 六三は、来りて兌ぶ。凶なり。
 九四は、商(はか)りて兌ぶ。いまだ寧(やす)からざるも、
介(かた)く疾(にく)めば喜びあり。
 九五は、剥(はく)に孚あり。厲(あやう)きことあり。
 上六は、引きて兌ぶ。

○易経の原文

 兌、亨。利貞。

 初九、和兌。吉。
 九二、孚兌。吉悔亡。
 六三、來兌。凶。
 九四、商兌。未寧、介疾有喜。
 九五、孚于剥。有厲。
 上六、引兌。

2012年10月13日土曜日

9―光影影 出入出―凸凹凹 凸凹凸

 反響。
 仲間からはぐれ叫ぶが、自分の声がかえってくるだけ。
 指示が行き渡らず指導力が低下している。
 自分にも情報が入らず孤立する。
 情報のやり取りの仕方を見直すこと。
 2+0=+2:火曜日の午前***軌道に乗る。目標を見つけ
る。

¦||¦|¦ 沢水困(たくすいこん)

○易経の解釈

 困は能力が封じ込まれているということで、才能はある。だか
らあきらめず経験をつめばよいのだ。行動に間違いはない。ただ
し、まだ信用される状態ではない。

 初六は、我慢の限界にきている。支援者も当分は見つからない。
 九二は、やけになって道をはずしている。才能はあり、いずれ
は認められるのだから、落ち着け。才能を目立たせる行動をした
ほうがいい。助けを求めるような行動ではだめだ。おおげざに目
立っても問題はない。
 六三は、未熟なので、壁にぶつかり、役割を与えてもらえない。
それなのに無理に仕事をしても、誰にも認められない。まわりが
迷惑するだけだ。
 九四は、才能以上のことをしているから仕事が遅い。大役は務
まらない。失敗をするかもしれないが、良い経験となる。
 九五は、出鼻をくじかれ、誰かに足を引っぱられて、誇りを傷
つけられている。時期が悪かっただけで、突然、好転することも
ある。その機会を逃さないことだ。
 上六は、地位は高いが、自分よりも部下に才能がある。だから
指示をしても従わない。部下の才能を認めて、全面的に任せれば、
良い結果を得られる。

○易経の読み下し文

 困は、亨る。貞し、大人は吉なり。咎なし。言うことあるも信
ぜられず。

 初六は、臀株木(しりしゅぼく)に困しむ。幽谷に入りて、三
歳まで覿(み)ず。
 九二は、酒食に困しむ。朱紱(しゅふつ)まさに来らんとす。
もって亨祀するに利ろし。征けば凶なり。咎なし。
 六三は、石に困しみ、蒺藜(しつり)に拠(よ)る。その宮に
入りて、その妻を見ず。凶なり。
 九四は、来ること徐徐たり。金車に困しむ。吝なれども終わり
あり。
 九五は、劓(はなき)られ刖(あしき)られ、赤紱(せきふつ)
に困しむ。すなわち徐(おもむ)ろに説(よろこ)びあり。もっ
て祭祀するに利ろし。
 上六は、葛藟(かつるい)に臲卼(げつこつ)に困しむ。曰
(ここ)に動けば悔あり。悔ゆることあれば、行けば吉なり。

○易経の原文

 困、亨。貞、大人吉无咎。有言不信。

 初六、臀困于株木。入于幽谷、三歳不覿。
 九二、困于酒食。朱紱方來。利用亨祀。征凶。无咎。
 六三、困于石、據于蒺藜。入于其宮、不見其妻。凶。
 九四、來徐徐、困于金車。吝有終。
 九五、劓刖、困于赤紱。乃徐有說。利用祭祀。
 上六、困于葛藟于臲卼。曰動悔。有悔征吉。

2012年10月6日土曜日

8―光影光 入入出―凸凹凸 凹凹凸

 催眠。
 雪が解け自然が活動を始めたが、暖かい日差しが心地よく、ま
だ動きが鈍い。
 寝ぼけている状態で、ミスが続く。
 訓練をして危険を認識できるようにする。また、チェックやサ
ポートを強化する。
 0-1=-1:月曜日の午後***散らばる。小さく弱い存在。

¦|¦||¦ 水風井(すいふうせい)

○易経の解釈

 井(せい)は井戸を中心として人の集まる場所ということで、
人や建物や時代が変わっても、そこに人が集まるということは変
わらない。廃れることはないし、極端に発展することもない。本
質は変わらないのだ。それなのに、この場所を独り占めにしよう
としたり、無理な開発をして人の住めないようになれば、災いが
ふりかかる。

 初六は、管理がゆきとどいていない。手抜きをすれば人は去っ
ていく。
 九二は、発展途上にある。だから投資が莫大になる。
 九三は、才能があっても認められない。だからみんな不満に思っ
ているのだ。その能力を認めるべきだ。人を見る目があれば、お
互いの利益となる。
 六四は、準備は整っている。手抜かりはない。
 九五は、魅力があり、人に認められて、慕われる。
 上六は、現状維持をするのは大変なことだが、怠ってはならな
い。利益を還元すれば、それは自分にも還ってくる。

○易経の読み下し文

 井(せい)は、邑(ゆう)を改むるも井を改めず。喪(うしな)
うことなく得ることなし。往来、井を井とす。汔(ほと)んど至
らんとして、またいまだ井に繘(つりいと)せず。その瓶(つる
べ)を羸(やぶ)る。凶なり。

 初六は、井泥して食らわれず。旧井(きゅうせい)に禽(きん)
なし。
 九二は、井谷鮒(せいこくふな)に射(そそ)ぐ。甕敝(かめ
やぶ)れて漏る。
 九三は、井渫(さら)えたれども食らわれず。我が心の惻(い
た)みをなす。もって汲むべし。王明らかなれば並(とも)にそ
の福を受けん。
 六四は、井甃(いしだたみ)す。咎なし。
 九五は、井冽(きよ)くして、寒泉食らわる。
 上六は、井収(みずく)みて幕(おお)うことなかれ。孚あれ
ば元いに吉なり。

○易経の原文

 井、改邑不改井。无喪无得。往來井井。汔至亦未繘井、羸其瓶、
凶。

 初六、井泥不食。舊井无禽。
 九二、井谷射鮒。甕敝漏。
 九三、井渫不食。爲我心惻。可用汲。王明竝受其福。
 六四、井甃。无咎。
 九五、井冽、寒泉食。
 上六、井收勿幕。有孚元吉。

2012年9月29日土曜日

7―光影光 入入入―凸凹凸 凹凹凹

 深窓。
 部屋の中で大切に育てられている状態。
 世間知らず。
 知識が先行して経験が伴わない。
 上には上があることを自覚する。
 0-3=-3:水曜日の午後***突出する。力を得る。

¦|¦||| 水天需(すいてんじゅ)

○易経の解釈

 需は雨がやむのを待つということで、足止めされている。いず
れは晴れて進むことができる。その時を我慢して待てばいい。そ
うすれば困難な状況も脱することができる。

 初九は、危険から遠ざかっている。平常心を保つこと。そうす
れば災いはない。
 九二は、火の粉を浴びている。少し被害があるが、それは好転
する。
 九三は、ぬかるみにはまっている。災いを避けることはできな
いが、致命傷にはならない。
 六四は、混乱のまっただ中にいる。そこから逃げられるわずか
な機会を見逃すな。
 九五は、困難に持ちこたえる余裕がある。油断しなければ良く
なる。
 上六は、あえて危険をおかす。それに支援する者が現れる。そ
の行動に大義名分があれば、結果は良くなる。

○易経の読み下し文

 需は、孚(まこと)あり。光(おお)いに亨る。貞しくして吉
なり。大川を渉(わた)るに利ろし。

 初九は、郊に需(ま)つ。恒(つね)を用うるに利ろし。咎な
し。
 九二は、沙(すな)に需つ。小しく言あれど、終には吉なり。
 九三は、泥に需つ。寇(あだ)の至るを致す。
 六四は、血に需つ。穴より出づ。
 九五は、酒食(しゅし)に需つ。貞しくして吉なり。
 上六は、穴に入る。速(まね)かざるの客三人来ることあり。
これを敬すれば終には吉なり。

○易経の原文

 需、有孚。光亨。貞吉。利渉大川。

 初九、需于郊。利用恆。无咎。
 九二、需于沙。小有言、終吉。
 九三、需于泥。致寇至。
 六四、需于血。出自穴。
 九五、需于酒食。貞吉。
 上六、入于穴。有不速之客三人來。敬之終吉。

2012年9月22日土曜日

6―光影光 入出入―凸凹凸 凹凸凹

 密着。
 強い風で服が身体にまとわりつく。
 2つの磁石がお互いに引き合う。
 性質の異なるものでも結合する。
 互いの性質をうまく利用すれば利益になる。
 0-2=-2:火曜日の午後***衝突する。敵味方の区別を
する。

¦|¦|¦| 水火既済(すいかきせい)

○易経の解釈

 既済(きせい)は既に済んでいる「後の祭り」ということで、
得るものは少ない。現状維持するしかない。最初は良いかもしれ
ないが、いずれ混乱する。

 初九は、行動を控え、慎重を期す。そうすれば災いは防げる。
 六二は、準備が整っていない。だからといって、あわてて取り
繕ってはいけない。我慢していれば得るものがある。
 九三は、望みが高すぎる。しかし、時間をかければ望みは叶う。
それには、未熟な者は遠ざけよ。
 六四は、あらゆる状況に対応できるように準備すること。何が
起きても不思議ではない。
 九五は、勝っておごり高ぶらず、謙虚にして、与えられた物だ
けで我慢すること。
 上六は、無理をしすぎている。危険な状態だ。

○易経の読み下し文

 既済(きせい)は、亨(とお)ること小なり。貞しきに利ろし。
初めは吉にして、終わりは乱る。

 初九は、その輪を曳(ひ)き、その尾を濡らす。咎なし。
 六二は、婦その茀(ふつ)を喪(うしな)う。逐うことなかれ。
七日にして得ん。
 九三は、高宗鬼方を伐つ。三年にしてこれに克つ。小人は用う
ることなかれ。
 六四は、繻(ぬ)るるに衣袽(いじょ)あり。終日戒(いまし)
む。
 九五は、東鄰の牛を殺すは、西鄰の禴祭(やくさい)して、ま
ことにその福を受くるにしかず。
 上六は、その首を濡らす。厲(あやう)し。

○易経の原文

 旣濟、亨小。利貞。初吉終亂。

 初九、曳其輪、濡其尾。无咎。
 六二、婦喪其茀。勿逐。七日得。
 九三、高宗伐鬼方。三年克之。小人勿用。
 六四、繻有衣袽。終日戒。
 九五、東鄰殺牛、不如西鄰之禴祭、實受其福。
 上六、濡其首。厲。

2012年9月15日土曜日

5―光影光 入出出―凸凹凸 凹凸凸

 耕耘。(こううん)
 モグラやミミズが土を掘り起こす。
 自然が活動を本格化させ、生命が成長し始める。
 新しい発見やアイデアが生まれる。
 積極的に活動すれば利益がある。
 0-0=-0:日曜日の午後***揺さぶられる。影響を受け
る。

¦|¦|¦¦ 水山蹇(すいざんけん)

○易経の解釈

 蹇(けん)は足が不自由ということで、歩みが遅いので、暖か
い場所はよい。寒い場所はよくない。経験者に相談したほうがよ
い。それに従えば良いことがある。

 初六は、あがいても良いことはないが、受け入れれば認められ
る。
 六二は、苦難のまっただ中にある。しかし、それは自分一人だ
けではない。
 九三は、行動すれば困難が待ち受け、待っていれば好転する。
 六四は、行動すれば困難を一人で背負い込むことになるが、待っ
ていれば大勢で対処できる。
 九五は、困難が増すが、助けは必ず来る。
 上六は、あせって行動すればさらに困難は増すので、今はじっ
と耐えることだ。そうすれば良くなる。経験者を探し、相談して
対処するほうがいい。

○易経の読み下し文

 蹇(けん)は、西南に利ろし。東北に利ろしからず。大人を見
るに利ろし。貞しければ吉なり。

 初六は、往けば蹇(なや)み、来れば誉(ほま)れあり。
 六二は、王臣、蹇蹇(けんけん)たり。躬の故(こと)に匪
(あら)ず。
 九三は、往けば蹇み、来れば反る。
 六四は、往けば蹇み、来れば連なる。
 九五は、大いに蹇むも、朋来る。
 上六は、往けば蹇み、来れば碩(おお)いなり。吉なり。大人
を見るに利ろし。

○易経の原文

 蹇、利西南。不利東北。利見大人。貞吉。

 初六、往蹇、來譽。
 六二、王臣蹇蹇。匪躬之故。
 九三、往蹇、來反。
 六四、往蹇、來連。
 九五、大蹇、朋來。
 上六、往蹇、來碩。吉。利見大人。

2012年9月8日土曜日

4―光影光 出出出―凸凹凸 凸凸凸

 発展。
 災害や悪天候が過ぎ去り、生き物がのびのびする。
 急成長、巨大化。
 新規参入が話題になり、勢いに乗って成長する。
 新産業の誕生に注目する。
 0+1=+1:月曜日の午前***光に照らされる。認識され
る。

¦|¦¦¦¦ 水地比(すいちひ)

○易経の解釈

 比は並ぶということで、肩を並べるのは良いことだ。よく調べ
て、長い間、正しい行いをしている者であれば、肩を並べても問
題はない。警戒している者も近寄るだろう。これを拒めば災いと
なる。

 初六は、誠意をもって同じ立場になれば、反発はない。誠意を
あらわし続ければ、思いもしない良いこともあるだろう。
 六二は、身内と同じように敬意をはらって肩を並べること。そ
の思いが通じるから良いのだ。
 六三は、肩を並べる価値のない相手だ。
 六四は、よそ者だとしても同じ立場になれる。郷に入っては郷
に従えばよい。
 九五は、同じ立場になったことを宣言する。それを認めない者
は失ってもかまわない。いずれは認めざるおえないので良いのだ。
 上六は、肩を並べられる状況にない。無理をすれば災いがある。

○易経の読み下し文

 比は、吉なり。原(たず)ね筮(うらな)いて、元永貞(げん
えいてい)なれば、咎なし。寧(やす)からざるものまさに来た
らん。後(おく)るる夫は凶なり。

 初六は、孚(まこと)ありてこれに比すれば、咎なし。孚あり
て缶(ほとぎ)に盈(み)つれば、終に来りて他の吉あり。
 六二は、これに比すこと内よりす。貞しくして吉なり。
 六三は、これに比せんとすれど人に匪(あら)ず。
 六四は、外これに比す。貞しくして吉なり。
 九五は、比を顕(あき)らかにす。王は三駆を用いて前禽を失
う。邑人誡めず。吉なり。
 上六は、これに比すに首(はじ)めなし。凶なり。

○易経の原文

 比、吉。原筮、元永貞、无咎。不寧方來。後夫凶。

 初六、有孚比之、无咎。有孚盈缶、終來有他吉。
 六二、比之自内。貞吉。
 六三、比之匪人。
 六四、外比之。貞吉。
 九五、顯比。王用三驅失前禽。邑人不誡。吉。
 上六、比之无首。凶。

2012年9月1日土曜日

3―光影光 出出入―凸凹凸 凸凸凹

 風穴。
 穴から風が吹き出すように上昇気流が起きる。
 力のコントロールができない。
 近づくと傷つくので、行動は控えたほうがいい。
 自然には危険がつきものだ。
 0+3=+3:水曜日の午前***流される。逆らえば傷つく。

¦|¦¦¦| 水雷屯(すいらいちゅん)

○易経の解釈

 屯(ちゅん)は草が土から芽を出したばかりの状態ということ
で、力強く期待ができる。しかし、まだ経験がなく利用はできな
い。まずは足元をしっかりと固めたほうがいい。

 初九は、ためらいがある。正しい行いを心がけていればいい。
まずは足元をしっかりと固めたほうがいい。
 六二は、うぶな状態で、迷い悩み、立ち往生している。要求が
強すぎる。本分を忘れず、長期計画でおこなえ。
 六三は、支援者がいない。不慣れなことをしている。前兆に注
意する。無理をしてもよいことはない。
 六四は、立ち往生している。支援者をみつけたほうがいい。そ
うすれば成功に近づく。
 九五は、まだ与えるものがない。地道にしていればいいが、無
理をすれば災いがある。
 上六は、立ち往生している。心配事にほんろうされる。

○易経の読み下し文

 屯(ちゅん)は、元いに亨る。貞しきに利ろし。往くところあ
るに用うることなかれ。侯(きみ)を建つるに利ろし。

 初九は、磐桓(はんかん)たり。貞に居るに利ろし。侯を建つ
るに利ろし。
 六二は、屯如(ちゅんじょ)たり、邅如(てんじょ)たり、馬
に乘りて班如(はんじょ)たり。寇(あだ)するにあらず、婚媾
(こんこう)せんとす。女子貞にして字(あざな)せず、十年に
してすなわち字す。
 六三は、鹿に即(つ)くに虞(ぐ)なし。ただ林中に入る。君
子は幾(きざし)をみて舍(や)むにしかず。往けば吝(おし)
むなり。
 六四は、馬に乘りて班如たり。婚媾を求む。往けば吉にして利
ろしからざるなし。
 九五は、その膏(めぐみ)を屯(とどこお)らす。小貞なれば
吉、大貞なれば凶なり。
 上六は、馬に乘りて班如たり。泣血漣如(れんじょ)たり。

○易経の原文

 屯、元亨。利貞。勿用有攸往。利建侯。

 初九、磐桓。利居貞。利建侯
 六二、屯如、邅如、乘馬班如。匪寇婚媾。女子貞不字、
十年乃字。
 六三、卽鹿无虞。惟入于林中。君子幾不如舍。往吝。
 六四、乘馬班如。求婚媾往、吉无不利。
 九五、屯其膏。小貞吉、大貞凶。
 上六、乘馬班如。泣血漣如。

2012年8月25日土曜日

2―光影光 出入入―凸凹凸 凸凹凹

 開拓。
 肥沃な土地には生命が集まる。
 利益が見込めるから開拓する。
 望みを託されたら、自分の能力を可能な限り発揮しなければい
けない。
 期待することは最高の教育になる。
 0+2=+2:火曜日の午前***軌道に乗る。目標を見つけ
る。

¦|¦¦|| 水沢節(すいたくせつ)

○易経の解釈

 節は区切りであり、程よい限度ということで、程よい節約はよ
いことだ。しかし、苦になるような節約をするべきではない。

 初九は、守りを固めて様子を見る。そうすれば災いはない。
 九二は、出遅れて好機を失う。無理をすれば災いがある。
 六三は、節約ができなければ、収拾がつかない。それは自業自
得だ。
 六四は、程よい節約が続けられている。だから心配ない。
 九五は、節約の効果があらわれる。だから良いことがある。手
本になれば喜ばれる。
 上六は、苦しむような節約で窮まれば災いがある。悔やんでも
しかたがない。

○易経の読み下し文

 節は、亨る。苦節は貞しくすべからず。

 初九は、戸庭を出でず。咎なし。
 九二は、門庭を出でず。凶なり。
 六三は、節若たらざれば則ち嗟若(さじゃく)たり。咎なし。
 六四は、節に安んず。亨る。
 九五は、節に甘んず。吉なり。往けば尙ばるることあり。
 上六は、苦節は貞なれば凶なり。悔亡ぶ。

○易経の原文

 節、亨。苦節不可貞。

 初九、不出戶庭。无咎。
 九二、不出門庭。凶。
 六三、不節若則嗟若。无咎。
 六四、安節。亨。
 九五、甘節。吉。往有尙。
 上六、苦節貞凶。悔亡。

2012年8月18日土曜日

1―光影光 出入出―凸凹凸 凸凹凸

_竜巻。
 風が渦を巻き、すべてのものを吹き飛ばす。
 パワーを集中させ目的を達成する。
 突然現れるが動きは予測できる。
 災いが過ぎ去った後の復興が重要。
 0+0=+0:日曜日の午前***無意識。夢の段階。

¦|¦¦|¦ 坎為水(かんいすい)

○易経の解釈
 習坎(しゅうかん)は何度も穴に落ちるということで、それに
耐えているということは、才能があるということだ。だからいず
れ世の中に認められる。行動すれば信頼をえられる。

 初六は、深い滝つぼにはまったように、逃れることができない。
だから災いを避けることができない。
 九二は、まだ困難の中にある。しかし、手をのばせば望みはあ
る。
 六三は、右往左往しても無駄だ。もっと困難になるだけだ。さ
らに深みにはまる。じっとしているほうがいい。
 六四は、非常手段を使う。そして突破口をみつけだす。正当防
衛なら許される。
 九五は、時機がはやい。力をためて、その時を待てば、存分に
発揮できる。
 上六は、監視のもとにおかれ、行動がしにくい。しばらくは何
も得られない。苦難が続く。

○易経の読み下し文

 習坎(しゅうかん)は、孚(まこと)あり。維(こ)れ心亨
(とお)る。行けば尙(たっと)ばるることあり。

 初六は、坎(かん)を習(かさ)ねて、坎窞(かんたん)に入
る。凶なり。
 九二は、坎にして険あり。求めて小しく得。
 六三は、来るも之くも坎坎たり。険にして且つ枕す。坎窞に入
る。用うることなかれ。
 六四は、樽酒簋弐(そんしゆきじ)、缶(ほとぎ)を用う。約
を納(い)るるに牖(まど)よりす。終に咎(とが)なし。
 九五は、坎盈たず。既に平かなるに祇(いた)らば、咎なし。
 上六は、係(つな)ぐに徽纆(きぼく)を用い、叢棘(そうきょ
く)に寘(お)く。三歳まで得ず。凶なり。

○易経の原文

 習坎、有孚。維心亨。行有尙。

 初六、習坎、入于坎窞。凶。
 九二、坎有險。求小得。
 六三、來之坎坎。險且枕。入于坎窞。勿用。
 六四、樽酒簋貳、用缶。納約自牖。終无咎。
 九五、坎不盈。祇旣平、无咎。
 上六、係用徽纆、寘于叢棘。三歳不得。凶。

2012年8月11日土曜日

―爻(こう)について―

例:
50―影影影 出入入……侵食 凹凹凹 凸凹凹
    -3+2=-1 |||¦|| 天沢履(てんたくり)

 易経で初六とか九二とあるのが爻で、六は陰(¦)をあらわし、
九は陽(|)をあらわす。
 例えば|||¦||は上、五、四、三、二、初という順番になっ
ている。これに六と九をつけて、上九、九五、九四、六三、九二、
初九と書きあらわす。
 なお、変爻は陰と陽が変わるので変わった場合の卦も参考にす
る。
例えば、||||||の上九が変爻すると¦|||||になる
ので「15―光影影 入入入……遭難 凸凹凹 凹凹凹
2-3=-1 ¦||||| 沢天夬(たくてんかい))」も参
考にする。

爻の影響力と変爻は以下のように決まっている。

 一月三十一日と二月:初爻の影響が強く、初六はそのままだが、
                           初九は変爻する。
           三月:初爻の影響が強く、初九はそのままだが、
                           初六は変爻する。

           四月:二爻の影響が強く、六二はそのままだが、
                           九二は変爻する。
           五月:二爻の影響が強く、九二はそのままだが、
                           六二は変爻する。

           六月:三爻の影響が強く、六三はそのままだが、
                           九三は変爻する。
           七月:三爻の影響が強く、九三はそのままだが、
                           六三は変爻する。

           八月:四爻の影響が強く、九四はそのままだが、
                           六四は変爻する。
           九月:四爻の影響が強く、六四はそのままだが、
                           九四は変爻する。

           十月:五爻の影響が強く、九五はそのままだが、
                           六五は変爻する。
         十一月:五爻の影響が強く、六五はそのままだが、
                           九五は変爻する。

         十二月:上爻の影響が強く、上九はそのままだが、
                           上六は変爻する。
  一月の三十日まで:上爻の影響が強く、上六はそのままだが、
                           上九は変爻する。

 月日には三十日(偶数で六)と三十一日(奇数で九)があり、
交互にあらわれ、七月と八月はともに三十一日なので、ここで順
番が変わる。
 一月は三十一日間だが、本来は三十日間で、二月に閏日をもう
けて、一太陽年(365.2425日)との誤差修正をしている。だから、
一月は三十日までとし、二月に一月三十一日を持っていき、通常
の年は二十九日間で閏年には三十日間になるので、一月と二月は
どちらも三十日間と解釈し、偶数の六で、ここでも順番が変わる。
 なお、易経が成立した時代は太陽暦ではなく、これは私独自の
発案なので、ご了解頂きたい。

2012年8月4日土曜日

―数値について―

例:
64―影影光 入入出……夢遊 凹凹凸 凹凹凸
   -1-1=-2 ||¦||¦ 巽為風(そんいふう)

 数値(-1-1=-2など)は、「季節」と「母子父」で求め
られた数値を計算したもので、プラスが良く、マイナスが悪いと
いうことではない。
 夏は暑く、冬は寒いのが正常で、その時々に合っていることが
大事。それに、数値が一番高い(マイナスの場合、一番低い)と
いうことは、その後は悪くなるということで、用心しなければい
けない。

 この数値を七曜の午前と午後にあてはめてもいい。
 七曜はユダヤ教の経典である「旧約聖書」にあるもので、易と
はそぐわないと思われるかもしれないが、密教の「宿耀経」とも
融合して、現在の暦にも受け継がれているので、判断材料として
有効だろう。

 +0:日曜日の午前***無意識。夢の段階。
 -0:日曜日の午後***揺さぶられる。影響を受ける。

 +1:月曜日の午前***光に照らされる。認識される。
 -1:月曜日の午後***散らばる。小さく弱い存在。

 +2:火曜日の午前***軌道に乗る。目標を見つける。
 -2:火曜日の午後***衝突する。敵味方の区別をする。

 +3:水曜日の午前***流される。逆らえば傷つく。
 -3:水曜日の午後***突出する。力を得る。

 +4:木曜日の午前***固まって安定する。形が見えてくる。
 -4:木曜日の午後***移動する。経験して知識を得る。

 +5:金曜日の午前***集結する。力を貯めている。
 -5:金曜日の午後***燃え上がる。きっかけをつかむ。

 +6:土曜日の午前***揺れ動く。力を発揮する。
 -6:土曜日の午後***上昇する。気が抜ける。

 午前と午後は、計画を実行している時の前半と後半などと考え
てもよい。
 これらを客観的な判断材料やタイミングをみるものとして使う。

2012年7月28日土曜日

―キ―ワ―ド早見表―

 春の晴れた日            季節  母子父
 1――光影光 出入出……竜巻 凸凹凸 凸凹凸
    0+0=+0 ¦|¦¦|¦ 坎為水(かんいすい)
 2――光影光 出入入……開拓 凸凹凸 凸凹凹
    0+2=+2 ¦|¦¦|| 水沢節(すいたくせつ)
 3――光影光 出出入……風穴 凸凹凸 凸凸凹
    0+3=+3 ¦|¦¦¦| 水雷屯(すいらいちゅん)
 4――光影光 出出出……発展 凸凹凸 凸凸凸
    0+1=+1 ¦|¦¦¦¦ 水地比(すいちひ)
 5――光影光 入出出……耕耘 凸凹凸 凹凸凸
    0-0=-0 ¦|¦|¦¦ 水山蹇(すいざんけん)
 6――光影光 入出入……密着 凸凹凸 凹凸凹
    0-2=-2 ¦|¦|¦| 水火既済(すいかきせい)
 7――光影光 入入入……深窓 凸凹凸 凹凹凹
    0-3=-3 ¦|¦||| 水天需(すいてんじゅ)
 8――光影光 入入出……催眠 凸凹凸 凹凹凸
    0-1=-1 ¦|¦||¦ 水風井(すいふうせい)

 夏の曇った日             季節  母子父
 9――光影影 出入出……反響 凸凹凹 凸凹凸
    2+0=+2 ¦||¦|¦ 沢水困(たくすいこん)
 10―光影影 出入入……探索 凸凹凹 凸凹凹
    2+2=+4 ¦||¦|| 兌為沢(だいたく)
 11―光影影 出出入……散布 凸凹凹 凸凸凹
    2+3=+5 ¦||¦¦| 沢雷隨(たくらいずい)
 12―光影影 出出出……俊足 凸凹凹 凸凸凸
    2+1=+3 ¦||¦¦¦ 沢地萃(たくちすい)
 13―光影影 入出出……帰巣 凸凹凹 凹凸凸
    2-0=+2 ¦|||¦¦ 沢山咸(たくざんかん)
 14―光影影 入出入……渦潮 凸凹凹 凹凸凹
    2-2=-0 ¦|||¦| 沢火革(たくかかく)
 15―光影影 入入入……遭難 凸凹凹 凹凹凹
    2-3=-1 ¦||||| 沢天夬(たくてんかい)
 16―光影影 入入出……結束 凸凹凹 凹凹凸
    2-1=+1 ¦||||¦ 沢風大過(たくふうたいか)

 夏の晴れた日            季節  母子父
 17―光光影 出入出……養育 凸凸凹 凸凹凸
    3+0=+3 ¦¦|¦|¦ 雷水解(らいすいかい)
 18―光光影 出入入……略奪 凸凸凹 凸凹凹
    3+2=+5 ¦¦|¦|| 雷沢帰妹(らいたくきまい)
 19―光光影 出出入……活動 凸凸凹 凸凸凹
    3+3=+6 ¦¦|¦¦| 震為雷(しんいらい)
 20―光光影 出出出……噴出 凸凸凹 凸凸凸
    3+1=+4 ¦¦|¦¦¦ 雷地豫(らいちよ)
 21―光光影 入出出……原点 凸凸凹 凹凸凸
    3-0=+3 ¦¦||¦¦ 雷山小過(らいざんしょうか)
 22―光光影 入出入……分断 凸凸凹 凹凸凹
    3-2=+1 ¦¦||¦| 雷火豐(らいかほう)
 23―光光影 入入入……修復 凸凸凹 凹凹凹
    3-3=-0 ¦¦|||| 雷天大壮(らいてんたいそう)
 24―光光影 入入出……汚濁 凸凸凹 凹凹凸
    3-1=+2 ¦¦|||¦ 雷風恒(らいふうこう)

 秋の晴れた日             季節  母子父
 25―光光光 出入出……脱皮  凸凸凸 凸凹凸
    1+0=+1 ¦¦¦¦|¦ 地水師(ちすいし)
 26―光光光 出入入……援助  凸凸凸 凸凹凹
    1+2=+3 ¦¦¦¦|| 地沢臨(ちたくりん)
 27―光光光 出出入……休息  凸凸凸 凸凸凹
    1+3=+4 ¦¦¦¦¦| 地雷復(ちらいふく)
 28―光光光 出出出……軟強  凸凸凸 凸凸凸
    1+1=+2 ¦¦¦¦¦¦ 坤為地(こんいち)
 29―光光光 入出出……新天地 凸凸凸 凹凸凸
    1-0=+1 ¦¦¦|¦¦ 地山謙(ちさんけん)
 30―光光光 入出入……伝達  凸凸凸 凹凸凹
    1-2=-1 ¦¦¦|¦| 地火明夷(ちかめいい)
 31―光光光 入入入……亀裂  凸凸凸 凹凹凹
    1-3=-2 ¦¦¦||| 地天泰(ちてんたい)
 32―光光光 入入出……循環  凸凸凸 凹凹凸
    1-1=-0 ¦¦¦||¦ 地風升(ちふうしょう)

 秋の曇った日            季節  母子父
 33―影光光 出入出……変態 凹凸凸 凸凹凸
   -0+0=+0 |¦¦¦|¦ 山水蒙(さんすいもう)
 34―影光光 出入入……結実 凹凸凸 凸凹凹
    -0+2=+2 |¦¦¦|| 山沢損(さんたくそん)
 35―影光光 出出入……楽観 凹凸凸 凸凸凹
    -0+3=+3 |¦¦¦¦| 山雷頤(さんらいい)
 36―影光光 出出出……浸出 凹凸凸 凸凸凸
    -0+1=+1 |¦¦¦¦¦ 山地剥(さんちはく)
 37―影光光 入出出……飛躍 凹凸凸 凹凸凸
    -0-0=-0 |¦¦|¦¦ 艮為山(ごんいさん)
 38―影光光 入出入……共鳴 凹凸凸 凹凸凹
    -0-2=-2 |¦¦|¦| 山火賁(さんかひ)
 39―影光光 入入入……対峙 凹凸凸 凹凹凹
    -0-3=-3 |¦¦||| 山天大畜(さんてんたいちく)
 40―影光光 入入出……選別 凹凸凸 凹凹凸
    -0-1=-1 |¦¦||¦ 山風蠱(さんぷうこ)

 冬の晴れた日            季節  母子父
 41―影光影 出入出……遺伝 凹凸凹 凸凹凸
    -2+0=-2 |¦|¦|¦ 火水未済(かすいびせい)
 42―影光影 出入入……腐敗 凹凸凹 凸凹凹
    -2+2=+0 |¦|¦|| 火沢睽(かたくけい)
 43―影光影 出出入……風雲 凹凸凹 凸凸凹
    -2+3=+1 |¦|¦¦| 火雷噬嗑(からいぜいこう)
 44―影光影 出出出……密閉 凹凸凹 凸凸凸
    -2+1=-1 |¦|¦¦¦ 火地晉(かちしん)
 45―影光影 入出出……帰省 凹凸凹 凹凸凸
    -2-0=-2 |¦||¦¦ 火山旅(かざんりょ)
 46―影光影 入出入……内包 凹凸凹 凹凸凹
    -2-2=-4 |¦||¦| 離為火(りいか)
 47―影光影 入入入……潜伏 凹凸凹 凹凹凹
    -2-3=-5 |¦|||| 火天大有(かてんたいゆう)
 48―影光影 入入出……包容 凹凸凹 凹凹凸
    -2-1=-3 |¦|||¦ 火風鼎(かふうてい)

 冬の曇った日            季節  母子父
 49―影影影 出入出……蜂起 凹凹凹 凸凹凸
    -3+0=-3 |||¦|¦ 天水訟(てんすいしょう)
 50―影影影 出入入……侵食 凹凹凹 凸凹凹
    -3+2=-1 |||¦|| 天沢履(てんたくり)
 51―影影影 出出入……震動 凹凹凹 凸凸凹
    -3+3=+0 |||¦¦| 天雷无妄(てんらいむぼう)
 52―影影影 出出出……周知 凹凹凹 凸凸凸
    -3+1=-2 |||¦¦¦ 天地否(てんちひ)
 53―影影影 入出出……解放 凹凹凹 凹凸凸
    -3-0=-3 ||||¦¦ 天山遯(てんざんとん)
 54―影影影 入出入……放漫 凹凹凹 凹凸凹
    -3-2=-5 ||||¦| 天火同人(てんかどうじん)
 55―影影影 入入入……発芽 凹凹凹 凹凹凹
    -3-3=-6 |||||| 乾為天(けんいてん)
 56―影影影 入入出……啓発 凹凹凹 凹凹凸
    -3-1=-4 |||||¦ 天風姤(てんぷうこう)

 春の曇った日            季節  母子父
 57―影影光 出入出……解散 凹凹凸 凸凹凸
    -1+0=-1 ||¦¦|¦ 風水渙(ふうすいかん)
 58―影影光 出入入……保全 凹凹凸 凸凹凹
    -1+2=+1 ||¦¦|| 風沢中孚(ふうたくちゅうふ)
 59―影影光 出出入……忍耐 凹凹凸 凸凸凹
    -1+3=+2 ||¦¦¦| 風雷益(ふうらいえき)
 60―影影光 出出出……光門 凹凹凸 凸凸凸
    -1+1=+0 ||¦¦¦¦ 風地観(ふうちかん)
 61―影影光 入出出……抑止 凹凹凸 凹凸凸
    -1-0=-1 ||¦|¦¦ 風山漸(ふうさんぜん)
 62―影影光 入出入……入魂 凹凹凸 凹凸凹
    -1-2=-3 ||¦|¦| 風火家人(ふうかかじん)
 63―影影光 入入入……完璧 凹凹凸 凹凹凹
    -1-3=-4 ||¦||| 風天小畜(ふうてんしょうちく)
 64―影影光 入入出……夢遊 凹凹凸 凹凹凸
    -1-1=-2 ||¦||¦ 巽為風(そんいふう)

2012年7月21日土曜日

―季節の考え方―

_季節は、その場所の気温や天候などを参考にする。また、直接
の季節ではなく、喜怒哀楽を「春は喜び」「夏は怒り」「秋は哀
しみ」「冬は楽しみ(苦しみ)」のように季節に当てはめて、感
情をもとに調べることもできる。
 なお、冬の楽しみ(苦しみ)は、雪に閉ざされたりして活動が
しにくいため、仕事ができないので楽になるのであって、経済的
には悪くなるので苦しみも含まれる。
 季節の変わり目は、前の季節も調べる。例えば冬から春の間な
ら、冬と春を調べて、その影響を考えて判断する。
 季節は「影」と「光」で考える。


―影と光の考え方―

 「影」は、隠れていて、ネガティブな状態。凹でも表記する。
一般的な易では「陽(|)」。
 「光」は、表面化して、ポジティブな状態。凸でも表記する。
一般的な易では「陰(¦)」。
 このように、「影」と「光」は、一般的な易のイメージとは違
うので注意してほしい。

  季節は「影」と「光」の組み合わせで以下のように決めている。
だから、自分で組み合わせを考えて悩む必要はなく、季節を選べ
ばいいだけだ。

                      天地人
春の晴れた日、突風………光影光 凸凹凸 +0
夏の曇った日、霧雨………光影影 凸凹凹 +2
夏の晴れた日、雷雨………光光影 凸凸凹 +3
秋の晴れた日、蒸発………光光光 凸凸凸 +1
秋の曇った日、木枯らし……影光光 凹凸凸 -0
冬の晴れた日、風雨………影光影 凹凸凹 -2
冬の曇った日、雪…………影影影 凹凹凹 -3
春の曇った日、凍結………影影光 凹凹凸 -1

 晴れた日は、ポジティブな影響が増す。
  春と秋は天が「光(凸)」の時。
  夏と冬は地が「光(凸)」の時。
 曇った日は、ネガティブな影響が増す。
  春と秋は天が「影(凹)」の時。
  夏と冬は地が「影(凹)」の時。
 晴れた日と曇った日は「昼と夜」「前半と後半」「表と裏」な
どと考えることもできる。

 循環は「母子父の決め方」で書いたものと同じ。

天が3 地が2 人が1
凸が「+」 凹が「-」
地と人を優先して計算する。
天と地が同じ記号なら割り算になる。

  天 地 人      天地人
 +3 - (2 + 1) = +0  凸凹凸
 +3 / (2 + 1) = +1  凸凸凸
 +3 - (2 - 1) = +2   凸凹凹
 +3 / (2 - 1) = +3   凸凸凹

 -3 + (2 + 1) = -0   凹凸凸
 -3 / (2 + 1) = -1   凹凹凸
 -3 + (2 - 1) = -2   凹凸凹
 -3 / (2 - 1) = -3    凹凹凹

 これを、太陽の黄経上の位置が0度(二十四節気の春分)を起
点として、季節を割り振る。
 春は+0と-1、秋は+1と-0で季節の変わり目となり、夏は+2と+3
で気温の上昇を示し、冬は-2と-3で気温の低下を示す。すると以
下のような配置とグラフになる。

    春  夏     秋    冬     春
  天 凸 凸 凸 凸 凹 凹 凹 凹
  地 凹 凹 凸 凸 凸 凸 凹 凹
  人 凸 凹 凹 凸 凸 凹 凹 凸
    +0  +2  +3  +1  -0   -2   -3   -1

+3 ↑          *
+2 ↑     *
+1 ↑                *
0 --*------*-------
 -1 ↓                                  *
 -2 ↓                        *
 -3 ↓                             *

 地は海とも解釈でき、海は地上の季節より1クール遅れる。
(地上が春の時、海中は冬)だから、地の凸と凹が二つ分ずれ
ている。


季節(光と影)の循環

   →光影光(凸凹凸)→光影影(凸凹凹)→
  ↑                         ↓
影影光(凹凹凸)            光光影(凸凸凹)
  ↑                         ↓
影影影(凹凹凹)            光光光(凸凸凸)
  ↑                         ↓
   ←影光影(凹凸凹)←影光光(凹凸凸)←


 この季節と母子父の組み合わせで綿密な判断をする。

2012年7月14日土曜日

―母子父の判断例2―

_次に引きこもりは悪なのかを考える。
 子供が引きこもりで、母親が悩んでいるとし、父親も悩んでは
いるが、家庭をあまりかえりみないとして、そのまま母子父の関
係にあてはめる。
 母親は子供の世話をやいているので、母は「入」とする。
 子は引きこもりなので「入」で、この状態は変更できないもの
とする。
 父親は今のところ積極的に解決しようとしていないので父は
「出」で考えてみる。

―入入出―凹凹凸(||¦)
 母と子が「入」、父が「出」は、停滞。
 争いは始まったが、どちらも譲らず、泥沼になっている。
 仲裁する者がなく混乱している。

 まだ家庭の中での悩みであり、外部には知られていない状態な
ので、お互いになんとか我慢していられる。
 この状態を改善するために子が「入」のすべてを見てみる。

―出入出―凸凹凸(¦|¦)
 母が「出」、子は「入」、父が「出」は、転機。
 新しい者が勝ち、状況が変化する。
 古い考えが通用しなくなり、混乱する。
 新産業の誕生。

 母親が子供に古い考えを押し付けてはいないだろうか?
 引きこもりを悪と考えるのではなく、新しいライフスタイルと
考えてみる。
 家庭のことは子供に任せて女の子なら専業主婦、男の子なら専
業主夫の状態にし、母親は外に目を向けて父親と一緒に収入を得
ることや趣味に打ち込むようにしてみる。
 どちらにしても子供がひとり立ちできなければ意味がないので、
その訓練になるだろう。

―出入入―凸凹凹(¦||)
 母が「出」、子は「入」、父も「入」は、投資。
 主導権を握っていた方が譲り、新しい者が力を得る。
 新規参入。

 こちらも母親が子供に自分の仕事を譲り、少し距離をおく。そ
して、父親が子供に自分の仕事の手伝いをさせるなど、子供に助
けを求める。
 子供の新しい発想を利用して事業を始めるのもいいだろう。
 子供がダメになったと決めつけるのではなく、子供の才能をよ
く見極めることだ。

―入入入―凹凹凹(|||)
 母も子も父も「入」は、対抗。
 お互いに譲り合わない、綱引き状態。
 にらみ合いが続いて、解決の糸口が見つからない。

 この状態が一番最悪だろう。
 母親も父親も子供を閉じ込めているだけで、さらに引きこもり
の状態を助長しているようなものだ。
 自分たちが正しく、子供は異常と考えている限り、何も解決し
ない。

 以上のように、子供が役に立つことを自覚するように、親はサ
ポートすることで、子供が自信を取り戻せば、家庭は強固になり、
発展も期待できる。

2012年7月7日土曜日

―母子父の判断例1―

_何かと対立することが多い日中問題で考えてみる。
 現在の中国は日本を超えた経済大国となりつつある。そこでビ
ジネス競争をみるため、母と子は両国の民間企業で、父は政府と
して調べてみる。
 現在、投資しているのが日本とすれば、母は日本、子は中国と
なる。
 母が日本なので父は日本政府になる。
 日本の民間企業は中国に積極的に投資しようとしているので
「入」。
 中国の民間企業も日本経済を追いこそうと関心を持っているの
で「入」。
 これに日本政府がなにかと介入する「入」だと「入入入」にな
り、

―入入入―凹凹凹(|||)
 母も子も父も「入」は、対抗。
 お互いに譲り合わない、綱引き状態。
 にらみ合いが続いて、解決の糸口が見つからない。

 子が母と同じレベルに成長して父が介入している、反発しあう
状態。
 両国の関係を良くするには回復の「入出出」にすることで、

―入出出―凹凸凸(|¦¦)
 母は「入」、子が「出」、父も「出」は、回復。
 主導権を握っている方が勝ったが、損害が大きく利益が失われ
る。
 少しずつ正常になっていく。

 日本の民間企業はこれまでどおり投資を続けるが、中国の民間
企業は日本よりもアメリカなどの他国に目を向けさせる。そうす
るためには日本政府は中国に追いこされたことを認めて口出しし
ないことだ。

 仮に中国政府が主導権を握れば、中国の民間企業が母になり、
日本の民間企業が子になる。
 中国の民間企業は日本に関心を持たなくなる「出」。
 日本の民間企業は中国の市場を無視できないので「入」。
 中国政府が日本に警戒を続ける「入」だとすると「出入入」に
なり、

―出入入―凸凹凹(¦||)
 母が「出」、子は「入」、父も「入」は、投資。
 主導権を握っていた方が譲り、新しい者が力を得る。
 新規参入。

 今のアメリカと日本の関係と同じようになり、日本の民間企業
は警戒をされながらも投資はうまくいく。
 もし中国政府の警戒がなくなり、中国が日本に投資するように
なれば、中国の民間企業が投資するので「入」。
 中国が投資するということは内需も自前でできるようになった
と考えられ、日本の民間企業は中国の市場から締め出される可能
性があるので「出」。
 そのため中国政府の警戒がなくなったとすれば「出」で「入出
出」となり、

―入出出―凹凸凸(|¦¦)
 母は「入」、子が「出」、父も「出」は、回復。
 主導権を握っている方が勝ったが、損害が大きく利益が失われ
る。
 少しずつ正常になっていく。

 日本政府も太刀打ちできなくなり、関係は回復せざるおえない。
 日本としては両国の民間企業が協力関係を強化して他国に目を
向け、両国の政府もそれに介入しないことだろう。
 中国の民間企業が日本以外の他国に目を向け、日本を相手にし
ない「出」。
 日本の民間企業も中国以外の他国に目を向け、中国の市場には
深入りしない「出」。
 中国政府が口出しせず「出」になれば、「出出出」となり、

―出出出―凸凸凸(¦¦¦)
 母も子も父も「出」は、安定。
 争いはなく、それぞれが共に利益を上げ、不満がない状態。
 何も変化がないので、発展もしづらい。
 マンネリになりやすい。

 両国の関係は安定する。
 日本が莫大な利益を得ることはできないが、仮にアメリカが低
迷しても中国がその保険になる。

2012年6月30日土曜日

―三天二地―

_易経では「三天二地」という考え方があり、なぜ天が三で地が
二なのかは諸説ある。
 一つは、天を一とし地を二とするが、天は地も含まれるので、
一と二を足して三にしたというもの。もう一つは、天は円形で表
され、円周は直径の三倍(昔は円周率を三としていた)なので天
は三とし、地は方形で表され、正方形の周囲は、一辺の四倍だが、
長方形は異なる二辺を足したものの二倍なので、地を二としたと
いうもの。しかし、どちらにも人についての数値が示されていな
い。
 私は、天を三次元とし、地を二次元、人は天と地の間にある一
つの点にすぎないのではないかと思う。そして、四次元を表すた
め、時間は以下の循環にあり、これとは別に三つの陰陽の組み合
わせで季節(以降で説明する)を表し、それを母子父との組み合
わせで六十四卦にしたのではないかと解釈している。

天が3 地が2 人が1
凸が「+」 凹が「-」
地と人を優先して計算する。
天と地が同じ記号なら割り算になる。

  天 地 人       天地人
 +3
- (2 + 1) = +0  凸凹凸
 +3 / (2 + 1) = +1  凸凸凸
 +3
- (2 - 1) = +2   凸凹凹
 +3 / (2
- 1) = +3   凸凸凹

 
-3 + (2 + 1) = -0    凹凸凸
 
-3 / (2 + 1) = -1    凹凹凸
 
-3 + (2 - 1) = -2    凹凸凹
 
-3 / (2 - 1) = -3     凹凹凹

 これを、太陽の黄経上の位置が0度(二十四節気の春分)を起
点として、季節を割り振る。
 春は+0と-1、秋は+1と-0で季節の変わり目となり、夏は+2と+3
で気温の上昇を示し、冬は-2と-3で気温の低下を示す。すると以
下のような配置とグラフになる。

    春   夏   秋    冬   春
  天 凸 凸 凸 凸 凹 凹 凹 凹
  地 凹 凹 凸 凸 凸 凸 凹 凹
  人 凸 凹 凹 凸 凸 凹 凹 凸
    +0  +2  +3  +1  -0   -2   -3   -1

 +3 ↑           *
 +2 ↑      *
 +1 ↑                 *
  0 -*-----
*---------
  -1 ↓                                      *
  -2 ↓                            *
  -3 ↓                                 *


 母子父の循環
  →出入出(凸凹凸)→出入入(凸凹凹)→
  ↑                               ↓
入入出(凹凹凸)         出出入(凸凸凹)
   ↑                               ↓
入入入(凹凹凹)         出出出(凸凸凸)
   ↑                               ↓
  ←入出入(凹凸凹)←入出出(凹凸凸)←


―出入出―凸凹凸(¦|¦)
 母が「出」、子は「入」、父が「出」は、転機。
 新しい者が勝ち、状況が変化する。
 古い考えが通用しなくなり、混乱する。
 新産業の誕生。

―出入入―凸凹凹(¦||)
 母が「出」、子は「入」、父も「入」は、投資。
 主導権を握っていた方が譲り、新しい者が力を得る。
 新規参入。

―出出入―凸凸凹(¦¦|)
 母と子が「出」、父が「入」は、準備。
 状況を把握するため情報収集をしている。
 直接の争いはまだなく、様子を見ている。

―出出出―凸凸凸(¦¦¦)
 母も子も父も「出」は、安定。
 争いはなく、それぞれが共に利益を上げ、不満がない状態。
 何も変化がないので、発展もしづらい。
 マンネリになりやすい。

―入出出―凹凸凸(|¦¦)
 母は「入」、子が「出」、父も「出」は、回復。
 主導権を握っている方が勝ったが、損害が大きく利益が失われ
る。
 少しずつ正常になっていく。

―入出入―凹凸凹(|¦|)
 母は「入」、子が「出」、父が「入」は、継承。
 元の鞘(さや)に収まる。
 現状のまま、何も変わらない。

―入入入―凹凹凹(|||)
 母も子も父も「入」は、対抗。
 お互いに譲り合わない、綱引き状態。
 にらみ合いが続いて、解決の糸口が見つからない。

―入入出―凹凹凸(||¦)
 母と子が「入」、父が「出」は、停滞。
 争いは始まったが、どちらも譲らず、泥沼になっている。
 仲裁する者がなく混乱している。

2012年6月23日土曜日

―父の存在―

_次に生き物は、細胞分裂の増殖では同じ遺伝子しか受け継がな
いため、環境の変化に弱い。それに対応するために他の遺伝子を
もつ生き物との生殖活動をするようになり、父が現れる。だから
「母子父」の関係が成り立つ。
 父は環境の変化に強い子を産むための情報収集をする母のサポー
ト役となる。そして母は、父の集めた情報を分析して、多様な個
性のある子を創造する。その多様な個性のある子の中から、環境
に順応し母に対抗できる者だけが生き残る。
以上のことから老子易では、母が創始者の役割、子は新参者の
役割、父は母の協力者の役割をする。
 これを今でも続けているのが微生物のミジンコで、メスは環境
のいい場所に卵から孵化して現れ、単独で子を産み増やす。
(メスは卵の時から精子を体内に保存している)
産まれた子はすべてメス。ところが環境が悪くなりそうだとオ
スを産むようになり、産んだオスとの生殖により卵を産む。こう
して卵の状態で環境が良くなるのを待つ。


―母子父の関係―

 母―主導権を握っている強い勢力。創始者。情報分析。
 子―母を目指している弱い勢力。対抗馬。新参者。新しい思考。
 父―母と関係がある者。母の協力者。付き合っている者。情報
   収集。


―母子父の決め方―

 あなたは母か子のどちらになるか?
 あなたが有利な立場や最初に行動しているのであれば、あなた
が母。そうでなければ子になる。
 協力者や付き合っている者(父)がいるか?
 あなたの協力者や付き合っている者が関係している場合、あな
たは母になる。そして、協力者や付き合っている者が父になる。
 相手に協力者や付き合っている者(父)がいて、あなたが新参
者の場合、あなたが子になり、あなたと対立している者が母にな
る。
 あなたと相手の両方に協力者(父)がいて、どちらもはずせな
い場合は、2通りの母子父を調べて判断する。
 
 こうして決まった母子父の順番で、距離感をあらわす「入」と
「出」をあてはめてみる。

―入と出の考え方―

 「入」は、近い場所にいて関心をもち、影響力がある。凹でも
表記する。一般的な易では「陽(|)」。
 「出」は、遠い場所にいて無関心で自由に行動できる状態。凸
でも表記する。一般的な易では「陰(¦)」。
 このように、「入」と「出」は、一般的な易のイメージとは違
うので注意してほしい。
 ところで、どちらかが近い場所にいれば、相手も近い場所にい
ることになるが、相手は近くにいることを知らないこともある。
あるいは近くにはいたくない場合は「出」となる。これは遠い場
合も同じで、お互いに離れた場所にいても相手に近づこうとした
り、影響力があれば「入」となる。

2012年6月16日土曜日

―母・子の判断例―

_親の仕事を子が引き継ぐ世襲で考えてみる。
 まだ親が現役で働いているうちに子が同じ仕事をすると、親の
七光りがつきまとい老子易でみれば、母と子が一緒に居る「入入」
で冬の状態。
 このままだと共倒れになる。
 親が子を突き放して他で修行させ、それを子が受け入れて出れ
ば「入出」で秋になる。 
 子に経験という収穫が得られるだろう。
 親が引退して子のやることに口出しせず、知らん顔をして「出
出」になれば夏になり、親の七光りは消え、子は自ら困難を乗り
越えることで評価されるようになる。
 実力をつけた子が帰り、親とは違う新しい道を歩みだすと「出
入」で春になり、新しい時代を切り開くことになる。
 これを実践したのが画家のパブロ・ピカソだ。
 ピカソの父は画家で美術学校の教師をしていたが、ピカソが子
供の時、絵画の才能に気づき、父は画家を辞めてしまう。そして
ピカソは大人顔負けの写実的な絵画を描いたが、このまま大人に
なれば普通の画家にしかならない。そこでピカソは苦悩しながら
新しい画法を探し、今知られているキュ―ビズムにたどりついた。

 マンネリ化した恋愛で考えてみる。
 仮に主導権を握っているのを彼として、彼が母で、彼女が子と
する。
 彼が強引で、彼女が束縛されていると感じているのなら、母は
「入」で子は無理やりの「入」と考えられる。

―入入― 凹凹(||)
 母も子も「入」は、静で冬。
 母と子が同じ力を持ち、争っても勝敗がつかない。
 こう着状態。

 やはりマンネリになっていることがあらわれている。
 近くにいても話をせず、静かな冷戦状態ということだ。

 彼女が悩んでいるとしたら、
 彼女が彼の性格を理解できていないのなら、よく観察してみる
ことだ。必ず弱みが見つかるはずだ。
 もし彼の性格を理解していて、それを我慢できないのであれば、
今は別れの準備をする段階で、強引に別れようとしても無理だろ
う。そうすれば、いずれ別れるチャンスが訪れる。
 別れるのが嫌なら、話をして彼に自分の性格をよく理解しても
らうように努力することだ。

 彼が悩んでいるとしたら、
 自分は提案するだけにとどめ、決定権を彼女に譲ることだ。
 自分の提案が認めて欲しければ、自分の気持ちを素直に話し、
努力することになるだろう。弱みを見せる勇気も必要だ。
 彼女の決定したことに従うと、新たな発見があるかもしれない。

 このように季節からイメージされることを手がかりにして、現
状を知り、問題解決の方法を見つけだすのが老子易の基本だ。
 物事には順序があり、種からいきなり花は咲かない。

2012年6月9日土曜日

―老子易の考え方―

_老子易は自然に則っている。
 一般的な易では八卦の成り立ちを説明する時、父と母がいて子
が生まれることを前提としているが、本来、生き物は最初に単細
胞生物が現れ、これが母になり、細胞分裂で増殖するので、これ
が子になる。だから老子易ではまず「母子」の関係としてみる。
 母子は主従関係としても解釈できる。
 そして陰陽ではなく母子の距離感をあらわすため「入」と「出」
で考える。


―母子の関係―

 母―主導権を握っている者。
 子―主導権を握っている者に影響を受ける状態にある者。


―母子の決め方―

 自分が目標にされていると思えば母で、目標にしている人がい
るのなら子になる。


―入と出の考え方―

 「入」は、近い場所にいて関心をもち、影響力がある。凹でも
表記する。一般的な易では「陽(|)」。
 「出」は、遠い場所にいて無関心で自由に行動できる状態。凸
でも表記する。一般的な易では「陰(¦)」。
 このように、「入」と「出」は、一般的な易のイメージとは違
うので注意してほしい。
 ところで、どちらかが近い場所にいれば、相手も近い場所にい
ることになるが、相手は近くにいることを知らないこともある。
あるいは近くにはいたくない場合は「出」となる。これは遠い場
合も同じで、お互いに離れた場所にいても相手に近づこうとした
り、影響力があれば「入」となる。

―出入― 凸凹(¦|)
 母が「出」、子が「入」は、明で春。
 子が母を破る。
 新しい時代が訪れるが、しばらく混乱する。
 不安定な革命。

―出出― 凸凸(¦¦)
 母も子も「出」は動で夏。
 母も子もちょうど良い距離を保っている。
 争いがなく、お互いにのびのびできる。
 協力関係。

―入出― 凹凸(|¦)
 母が「入」、子が「出」は、暗で秋。
 母が強く、子が身を引く。
 混乱が収まり、正常化する。
 現状維持。

―入入― 凹凹(||)
 母も子も「入」は、静で冬。
 母と子が同じ力を持ち、争っても勝敗がつかない。
 こう着状態。


 母子の循環
 →出入(凸凹)→出出(凸凸)→
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