2012年11月24日土曜日

15―光影影 入入入―凸凹凹 凹凹凹

 遭難。
 普段慣れた場所でも霧が濃くなれば迷う。
 信頼していた人に裏切られるような気がする。
 だけど本当は自分が裏切っている。
 優しい嘘に惑わされないように。
 2-3=-1:月曜日の午後***散らばる。小さく弱い存在。

¦||||| 沢天夬(たくてんかい)

○易経の解釈

 夬(かい)は決断ということで、自ら行動しなければいけなく
なる。だから正しいことでも罵声をあびせられたり、危ないめに
あうかもしれない。まずは手本を示す。あせって強引な手段を使っ
てはいけない。そうすれば行動してもなしとげられる。

 初九は、勇み足になっている。行動しても成果は得られず、損
失がある。
 九二は、警戒を厳重にしておく。だから不測の事態にも対処で
きる。
 九三は、余計なことにまで首を突っ込んでいる。だから痛いめ
にあう。退く決断もひつようだ。誰にも認められず、馬鹿にされ
ることがあったとしても、それは汚点にはならない。
 九四は、言っていることに根拠がない。だから決断ができない
のだ。もう一度、最初から手順をふめば、間違いにも気づくだろ
う。そうしなければ誰も従わない。
 九五は、馴れ合いになり、抜け出れなくなっている。それを断
ち切るべきだ。かたよらず中立の立場になることだ。
 上六は、情けをかけたり、未練を残すな。そうしないと結果は
最悪になる。

○易経の読み下し文

 夬(かい)は、王庭に揚(あ)ぐ。孚ありて号(さけ)び、厲
(あやう)きことあり。告ぐること邑(ゆう)よりす。戎(じゆ
う)に即(つ)くに利ろしからず。往くところあるに利ろし。

 初九は、趾(あし)を前(すす)むるに壯(さか)んなり。往
きて勝たざるを咎となす。
 九二は、惕(おそ)れて号(さけ)ぶ。莫夜(ぼや)に戎(じゅ
う)あれども恤(うれ)うることなかれ。
 九三は、頄(つらぼね)に壯んなり。凶あり。君子は夬(さ)
るべきを夬(さ)る。独り行きて雨に遇い、もし濡れれば慍(い
か)らるることあれども、咎なし。
 九四は、臀(しり)に膚(はだえ)なし。その行くこと次且
(ししょ)たり。羊を牽(ひ)けば悔亡ぶ。言を聞くも信ぜず。
 九五は、莧陸(けんりく)なり。夬るべきを夬る。中行なれば
咎なし。
 上六は、号ぶことなかれ。終に凶あり。

○易経の原文

 夬、揚于王庭。孚號、有厲。告自邑。不利卽戎。利有攸往。

 初九、壯于前趾。往不勝爲咎。
 九二、惕號。莫夜有戎勿恤。
 九三、壯于頄。有凶。君子夬夬。獨行遇雨、若濡有慍、无咎。
 九四、臀无膚。其行次且。牽羊悔亡。聞言不信。
 九五、莧陸。夬夬。中行无咎。
 上六、无號。終有凶。

2012年11月17日土曜日

14―光影影 入出入―凸凹凹 凹凸凹

 渦潮。
 二つの異なる水の流れが交わり、勢いを増す。
 遠くにいても影響があり、呑み込まれる。
 来るべきものは避けることができない。
 自然に身を預ける。
 2-2=-0:日曜日の午後***揺さぶられる。影響を受け
る。

¦|||¦| 沢火革(たくかかく)

○易経の解釈

 革はあらためるということで、それには長い間の反省がともなっ
ていなければならない。それがあってこそ人の心に訴えることが
でき、理解を得られる。だから、保守的な者とのわだかまりも消
える。

 初九は、あらためるにはまだ早い。
 六二は、機会をみてあらためる。実行すれば達成でき、混乱は
ない。
 九三は、強引にあらためれば災いがある。正当性があってもく
つがえされる。時間をかけて、よく説明をすれば理解を得られる。
 九四は、素直に反省する。間違いを認めてあらためれば、非難
されることはなく、信頼される。
 九五は、理解がゆきとどき、機が熟しているので、無理なくあ
らたまる。
 上六は、社会が大きくあらたまる。だけど、ほとんどの者が表
向きは従っているだけだ。気をよくしていれば反発が起きる。慣
れるまでは理解を得る努力をするといい。

○易経の読み下し文

 革は、已日(いじつ)にしてすなわち孚(まこと)とせらる。
元いに亨り、貞しきに利ろし。悔亡ぶ。

 初九は、鞏(かた)むるに黄牛の革を用う。
 六二は、已日にしてすなわちこれを革(あらた)む。征けば吉
にして咎なし。
 九三は、征けば凶なり。貞しけれども厲(あや)うし。革言
(かくげん)三たび就(な)れば、孚あり。
 九四は、悔亡ぶ。孚ありて命を改むれば、吉なり。
 九五は、大人虎変すとは、いまだ占わずして孚あり。
 上六は、君子は豹変す。小人は面を革む。征けば凶なり。居れ
ば貞しくして吉なり。

○易経の原文

 革、已日乃孚。元亨利貞。悔亡。

 初九、鞏用黄牛之革。
 六二、已日乃革之。征吉无咎。
 九三、征凶。貞厲。革言三就、有孚。
 九四、悔亡。有孚改命、吉。
 九五、大人虎變。未占有孚。
 上六、君子豹變。小人革面。征凶。居貞吉。

2012年11月10日土曜日

13―光影影 入出出―凸凹凹 凹凸凸

 帰巣。
 目的を達成して巣に帰る。
 順調に仕事が終わり、緊張から開放される。
 レジャーが盛んになり、遊び方が多様化する。
 遊びは食事の次に必要なものだ。
 2-0=+2:火曜日の午前***軌道に乗る。目標を見つけ
る。

¦|||¦¦ 沢山咸(たくざんかん)

○易経の解釈

 咸(かん)はゆきわたるということで、意思の疎通ができてい
る。ことが順調にはこぶだろう。協力しあうのはいいことだ。

 初六は、影響力がほんのわずかしかない。
 六二は、悪影響がある。いずれ災いになる。一旦停止して様子
をみることだ。
 九三は、他人に左右されている。しょせんは猿真似だ。実行し
ても得るものはない。
 九四は、積極的な行動は無駄ではなく、悔いも残らない。消極
的に行動したのでは、賛同する者は少ない。
 九五は、無反応だ。良いことにも悪いことにも全く影響されな
い。
 上六は、すぐに影響されて、騒ぎ立ててしまう。

○易経の読み下し文

 咸(かん)は、亨る。貞しきに利ろし。女を取(めと)るは吉
なり。

 初六は、その拇(おやゆび)に咸ず。
 六二は、その腓(こむら)に咸ず。凶なり。居れば吉なり。
 九三は、その股(もも)に咸ず。執(まも)りてそれ隨う。往
けば吝なり。
 九四は、貞しければ吉にして悔亡ぶ。憧憧(しょうしょう)と
して往来すれば、朋(とも)のみ爾(なんじ)が思いに従う。
 九五は、その脢(せじし)に咸ず。悔なし。
 上六は、その輔(ほ)、頬舌(きょうぜつ)に咸ず。

○易経の原文

 咸、亨。利貞。取女吉。

 初六、咸其拇。
 六二、咸其腓。凶。居吉。
 九三、咸其股。執其隨。往吝。
 九四、貞吉悔亡。憧憧往來、朋從爾思。
 九五、咸其脢。无悔。
 上六、咸其輔頬舌。

2012年11月3日土曜日

12―光影影 出出出―凸凹凹 凸凸凸

 俊足。
 足が速く、姿が見えない。
 情報があっという間に広まる。
 良い情報は利益にならず、悪い情報は収拾できない。
 宣伝には有利。
 2+1=+3:水曜日の午前***流される。逆らえば傷つく。

¦||¦¦¦ 沢地萃(たくちすい)

○易経の解釈

 萃(すい)は集まるということで、社会が形成される。だから
優秀な人材も集まって来る。その中には経験者が多くいる。それ
は社会の宝だ。そうした人材を登用すればいい。奇抜な提案でも
採用すればいい。実行すれば成果が得られるだろう。

 初六は、新しい社会なので安定していない。秩序が乱れること
もあり、悪人が集まることもある。そうした時には声をあげ、団
結して毅然とした態度でいれば、発展の力となる。心配すること
はない。そうしたところに災いはない。
 六二は、譲り合えばうまくいく、だから災いはない。信頼があ
るので気をつかわなくていい。
 六三は、人が集まらず、閑古鳥が鳴いている。得るものがない。
無理をしても災いはないが、得るものもない。
 九四は、大いに栄えて、災いはない。
 九五は、大勢の人がいてこその地位なのだ。だから混乱があっ
ても災いとはいえない。たとえ不満な者がいても、誠意をつくし
て不満を聞いていれば、誤解も解ける。
 上六は、人望が得られない。相手にされていないので災いもな
い。

○易経の読み下し文

 萃(すい)は、亨る。王有廟に仮(いた)る。大人を見るに利
ろし。亨る。貞しきに利ろし。大牲(たいせい)を用いて吉なり。
往くところあるに利ろし。

 初六は、孚(まこと)あるも終わらず。すなわち乱れ、すなわ
ち萃(あつ)まる。もし号(さけ)べば、一握(いちあく)して
笑いをなさん。恤(うれ)うることなかれ。往けば咎なし。
 六二は、引けば吉にして、咎なし。孚あればすなわち禴(やく)
を用うるに利ろし。
 六三は、萃如(すいじょ)たり、嗟如(さじょ)たり。利ろし
きところなし。往けば咎なけれど、小しく吝なり。
 九四は、大吉にして、咎なし。
 九五は、萃めて位を有(たも)つ。咎なし。孚とせられざれど
も、元永貞なれば、悔亡ぶ。
 上六は、齎咨(せいし)、涕洟(ていい)す。咎なし。

○易経の原文

 萃、亨。王假有廟。利見大人。亨。利貞。用大牲吉。利有攸往。

 初六、有孚不終。乃亂乃萃。若號一握爲笑。勿恤。往无咎。
 六二、引吉、无咎。孚乃利用禴。
 六三、萃如、嗟如。无攸利。往无咎小吝。
 九四、大吉、无咎。
 九五、萃有位。无咎。匪孚、元永貞、悔亡。
 上六、齎咨、涕洟。无咎。